天声人語で国語力をアップ

天声人語を読み直すのに、新聞の切り抜きや書き写しノートを持ち歩くのが面倒なので、ブログにアップしています。

統一地方選を振り返って 「議会のありかた 議員の役割」

天声人語 2019/4/24より

今回の統一地方選で目を引いたニュースに、当選を辞退した人の話があった。長野県辰野町議選で欠員が出そうだと知り、ある男性が飛び込みで立候補を届け出た。そのまま無投票で当選したが、2日後になって辞退を申し出た▼「家族や地域の理解が得られなかた」のが理由という。町の担当者が「辞退は前代未聞」と頭を抱えていると、本紙長野県版にあった。こんな騒動が起きるのも、欠員や無投票がいまや日常風景になったせいか▼「議員のなり手がいなくなるのは当然です」。そう言うのは政治学者の待鳥聡史・京都大教授である。議員として新しいことをしようにも財政が厳しい。何か失敗すれば、きつく批判される。立候補するには仕事をやめないといけない。それに見合う報酬もないのに・・・▼必要なのは「議員に何を期待するのか」を再定義することだという。一つのやり方はプロとして責任を重くし、報酬も上げる。もう一つは首長を監視するアマチュアだと割り切り、兼業をおおいに認めて、報酬も日当程度にする▼アマチュア議会を想像してみる。学校の先生が授業を終えて、議場にかけつける。Tシャツ姿の人が質問に立つ。託児施設が設けられ、時おり子どもの声が聞こえる。議論は真剣、かつ、にぎやかである▼何事も締め切りが大事だ。わが議会はどうするかの議論をすぐに始め、次の選挙までに必要な改革をする。そのくらいのスピード感がほしい。4年後の統一地方選でまた頭を抱えないために。

 

待鳥聡史